プロが教える危ない大学、つぶれる大学の正しい見分け方
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こんにちは、オニヅカです。


今回はよくご質問をいただく、危ない大学、つぶれる大学の正しい見分け方です。


これからは少子化がさらに進みますから、大学業界も厳しくなることは必至。だからこそつぶれない安心な大学を選びたいですよね。


せっかく大学職員に転職できたとしても、それがつぶれそうな大学だったら、意味ないですから。


転職希望者が一番気になる話題。それが正しい大学の見分け方です。


さっそくスタートしましょう!


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まずはじめに

さっそくつぶれない大学の簡単な見分け方をお教えしましょう。

ズバリ、あなたがすでに名前を知っている大学はほぼつぶれることはないでしょう。


オニヅカ

全国的には無名な大学だけど、たまたま近くに住んでるとか、親戚が通っていたとかいうのはナシですよ。

たとえば、新聞やニュースでよく取り上げられる大学とか、有名なOBがたくさんいる大学。こういう大学はまず安泰です。


全国にはあなたが知らない大学が山ほどあります。2018年度現在の大学設置数はつぎのとおりです。

・国立大・・・82大学
・公立大・・・90大学
・私立大・・・589大学



正直いって、大学業界で長年働いていて、大学職員の集まりによく参加している私でさえ名前すら知らない大学は山ほどあります。(←不勉強ですが・・・笑)


特に、最近新設された大学はほとんど分かりません。短大からの昇格組が多く、名前も「○○保健医療大学」「○○健康福祉大学」などが多く、区別もつかないことがあります。


その一方、アメリカンフットボールの悪質タックルでニュースに取り上げられていたN本大学やミスター○応大学の不祥事で話題になった○応大学などは超有名ですよね。


つまり、あなたがすでに知っている名前の大学は、すでにそれだけの知名度とブランド力があるということなので、つぶれる可能性は極めて低いと考えられます。


それでは、名前もそれほど有名ではない大学の中で、どこがつぶれにくい大学なのかを紹介していきたいと思います。

ポイント1 偏差値45以上かどうか

これは簡単ですよね。受験生の大学選びの一番は何といっても偏差値です。


偏差値はいろいろな会社(予備校)が出しています。河合塾や進研模試、駿台予備校などの偏差値が有名ですよね。


それぞれに特徴があるのですが、大学関係者が1番注目しているのは河合塾の偏差値です。最もスタンダードといっても良いでしょう。


この河合塾の偏差値を見て、45以上の偏差値であれば比較的つぶれにくい大学、50以上の偏差値であればまず大丈夫でしょう。よほど経営的にまずいことをして、大幅な赤字を連続して出すようなことがなければ、まずつぶれる事はありません。


河合塾の偏差値表はつぎのサイトで確認できます。学部系統別に出ていますので、見てみてください。設置大学数が多い学部系統、文系学部であれば「経済・経営・商学系」理系学部であれば「工学系」のところを見ましょう。

河合塾ホームページ

入試方式別ですので、有名大学でも低い偏差値のところもありますが、それは無視してください。その大学の名前が一番上にあるところを判断基準にしてください。


偏差値下位の方の大学では、聞いたことがない名前が多いと思います。こういう大学は避けておいた方が無難です。


オニヅカ

偏差値は大学の格付けのようなもの。重要視しましょう。

ポイント2 入学定員を充足しているか

次にチェックしたいのは、入学定員を充足しているかどうかです。入学定員とは、その年にその大学に入学することを文部科学省に認められた学生の数です。


大学にはそれぞれ入学定員というものが設定されており、毎年「入学定員+ α」の学生数しか入学させることができません。これは監督官庁である文部科学省から厳しくチェックされています。もし入学定員自体を増やそうと思えば、文部科学省の認可が必要になります。


つぶれる大学というのは、簡単に言うと入学定員を満たすことができない状態が続き、学費収入が減って大学の運営ができなくなった大学のことをいいます。ですので、入学定員を満たせているかどうかは必ずチェックしましょう。


どこを見ればいいかというと、大学のホームページに必ず「情報公開」というページがあります。そのページの中に学生数に関する情報が必ずあります。そこを見てみましょう。


大学によっては、学生数のみを載せていて、入学定員を載せていない大学があります。


その場合、入学定員を調べるために、ホームページの検索窓から「学則」と検索してみましょう。その大学の学則が出てきますので、そこには必ず入学定員が書いてあります。これで入学定員を満たしているかどうかを必ず確認しましょう。


ただし、誰もが知っている超有名大学で、わざと入学定員を満たしていないことがあります。これは無視してください。意図的に、入学定員を下回る数字にしているのです。


これは入ってくる学生のレベルを保つためです。学生数を多くとればとるほど、当然レベルの低い学生が入ってくるわけですから、超有名大学はあえて少なく取る場合があります。超有名大学は経営面で安定しているので、あえて多くの学生をとる必要がないんですね。


次に、外国人留学生の数をチェックしてみましょう。これも同じく「情報公開」のページにあります。有名大学でもないのに外国人留学生の数がものすごく多い場合、これは要注意です。この場合考えられるのは、日本人学生が集まらないから、外国人留学生を数多く入れているというケースです。


大学は国から「補助金」という形で経済支援を受けています。この補助金は入学定員を一定の割合で下回る学生しか入学しなかった場合、カットされることがあります。そのため、補助金のカットをまぬがれたり、定員割れを起こしている事実を隠そうとして外国人留学生をたくさん入れる大学があります。


この場合に多いのが中国人留学生です。中国人は見た目でも日本人と変わらないので、キャンパスに多く中国人がいても日本人がいるようにみえます。これも大学からすると好都合なわけです。


たまに他大学に行ったりすると、食堂で中国語の会話が飛びかっていることがあり驚くことがあります。全く日本人にしか見えませんでしたが、中国人留学生がかなりの割合を占めていたのだと思います。


オニヅカ

入学定員を満たせていないのは、お客さんが来ていないということですから要注意です!

ポイント3 経常収支差額がプラスかどうか

あなたが転職を希望している大学のホームページから「財務情報」を検索してみましょう。なんか財務情報とかめんどうくさそうだなと思っているとかもしれませんが、見ていただきたいのはたった1点だけです。


「事業活動収支計算書」の「決算」の箇所の「経常収支差額」を見てください。


いくつかの大学の財務諸表を見ましたが、おおよそ真ん中より下の方にあります。


ちなみに、早稲田大学の2017年度決算書類ではここのところです。





これはいわゆるその年の教育・研究その他の活動での収支を見るものです。ものすごくざっくりいうと、その年の儲けのようなものです。早稲田大学は2017年度約50億円の黒字というわけです。


なぜこれを一応確認するのかというと、大学は入学定員割れを起こしていても、それがいきなり赤字になるとは限らないからです。


もちろん、現在定員割れが起こってるわけですから、これから財務諸表が赤くなっていく可能性は高いわけなので、あくまでも今の状況の確認という程度で考えてください。すでに赤字の場合はかなり問題というところです。


ただし、財務諸表は単年度だけではなく、ほんとうは3年程度は見た方がいいものです。3年連続赤字であればそれはもうかなりの問題ということです。


オニヅカ

余裕があれば、貸借対照表などの他の財務諸表も見てみましょう。どんな資産を持っているか分かりますよ!

ポイント4 大学開設年度はいつか

かなり重要な要素が、その大学が開設した年です。すでにいくつかの大学が閉鎖に追い込まれていますが、開設してから年数の浅い大学が多いのは事実です。


これには2つ理由があります。


1つは、ブランド構築に時間がかかるということです。「大学のブランドは30年かけて作られる」という言葉もあるくらい、長い年月をかけて知名度やブランドを作っていくのが大学です。「企業の寿命は30年」と言われる状況とは、まったく異なります。


知名度やブランドを作り上げる前に、少子化の波に巻き込まれて閉鎖に追い込まれることがあります。


もう1つは、第2次ベビーブームに生まれた学生を入学させた大学はストックを多く持っていることがあります。1986年から1991年まで、文部科学省は大学の定員を無理やり増加させて(臨時的定員)、大学に入学できない生徒たちを救うほどでした。


この時代につくったストック(資産)が大きいのです。この時代を経ていない大学では、大きい資産を持っておらず、閉鎖に追い込まれる可能性が高いのです。


オニヅカ

30~40年以上の歴史のある大学を選びましょう!

ポイント5 立地はどうか

これまで4つのポイントをクリアしてきた大学であれば、おおよそ大丈夫と考えられますが、これからもっと先の未来を考えたときに、重要となるポイントを1つ挙げておきたいと思います。


それは、立地です。


大学はまぎれもなく、立地が重要視される業態です。大都市では大学キャンパスの都心回帰が進んでいますが、とにかく便利なところにキャンパスを設けるという動きが加速しています(専門的にいうと、これはある法律が廃止になったことも影響しています)。


東京でも一時期はかなり郊外にキャンパスを設けていましたが、今は23区内にキャンパスを設けることが増えています(一時的に23区内の定員を増やすことができなくなったので、その動きはゆるくなるでしょうが)。東京だけに限らず、大阪でも名古屋でも有名大学が交通の便利なところにキャンパスを設けるようになっています。


少しでも通いやすい大学になる方が学生の人気が高くなるからです。これは絶対的に有利です。多少都市部から離れていても、電車の駅から近い方が有利という定説があります。バスに乗ったり、歩いたりする時間が長いと、学生は敬遠する傾向があります。


なるべく駅から近い大学を選びましょう。最近の学生は同じレベルの大学であれば、通いやすいところ、駅から近い所が選ぶ傾向があります。長期的に考えて、交通至便の大学の人気は底堅いところがあります。


オニヅカ

大学は立地産業。電車の駅から近い大学はかなり有利です!

まとめ

危ない大学、つぶれる大学の見分け方について解説してきました。もう一度確認しておきましょう。

ポイント1 偏差値45以上かどうか
ポイント2 入学定員を充足しているか
ポイント3 経常収支差額がプラスかどうか
ポイント4 大学開設年度はいつか
ポイント5 立地はどうか



このポイントを押さえておけば、おおよその大学の区別はできると思います。ぜひ活用してみてください。

Check!!



最後まで読んでいただきありがとうございました。